どうも、はじめまして。現役介護福祉士のtakezoです。
私は営業職から介護業界へ転職し現在15年目です。
医療器販売の営業、介護老人保健施設、有料老人ホームといったこれまでの経験をもとに介護を中心とした情報を発信しています。
宜しくお願いいたします。
それでは本題です。
介護現場において福祉用具は必要不可欠です。
その中でも移乗に必要なリフトがあります。
「便利なのは分かるけど時間が掛かって嫌い!」
「慣れていなくて使うのがこわい」
と悩みや不安を抱えている方も多いのではないでしょうか?
今回はそんな悩みを解決する
『移乗用リフトのメリットとデメリット』
について解説したいと思います。
Contents
移乗用リフトとは
まず初めにみなさんは福祉用具の定義に関してご存じでしょうか?
福祉用具とは
『日常生活に支障のある障がい者や要介護者の生活の便宜を
図るための用具、及び機能訓練のための用具のこと』
と定義されています。(Wikipedia引用)
義肢や車いすなどの補装具と呼ばれる機能補助具も福祉用具の一種であります。
今回紹介するのはその中でも【移乗用リフト】についてです
移乗用リフトとは
ベッド上から車いすへの移乗などの際に、要介護の方の体を持ち上げて
移動する目的で使用する機器です。
要介護の方が、ご自身で起き上がれる場合や
支えがあれば立ち上がれる場合については特に使用する必要がありませんが、
それらの行為が難しい場合に助けてくれる機械だと持って頂けるといいです。
なぜ移乗用のリフトを使用するのか?
では移乗用リフトを使用するコトで主にどんな良いことがあるのか?
メリットについてです。
①安全に移乗介助が行える
移乗方法が未熟なスタッフであったり、
要介護者が大柄だったり拘縮(体のこわばりが強く)ある場合
介助される側は立位を取らされたり、移乗を無理やりされることに恐怖感・抵抗感がでることが多く
介助者が要介護者を移乗中に落下させてしまう危険性もあります。
介護スタッフがリフトを使用し安全に移乗させることで介護される方に安心感を与えることが出来ます。
②介護者の腰痛予防に効果的
スタッフの性別や体格によって異なりますが、
人が安全に持ち上げること出来る体重は30kg未満程度です。
そのことからいくと、成人より軽いと思われる高齢者であっても移乗を行う介護スタッフにとっては
持ち上げられる限界を超えているわけで、
腰に負担をかけてしまい腰痛を発症させてしまうリスクがあるというわけです。
移乗用リフトを使用することで、
介護スタッフの腰痛を守りより安全な移乗が行えます。
③要介護者の負担を軽減し介護の質が上がる
もしも介護スタッフが移乗介助で腰痛を発症し、
離脱をしてしまうと貴重な人材が不足してしまい
介護の質が低下してしまいます。
また、危険な移乗を行うことで、
万が一転落や転倒などの事故が発生していますと、
要介護者に大きな損失を与えてしまいます。
移乗用リフトを使用するコトで、
介護スタッフの負担を軽減し必要な人材を確保を行う必要もなくなり
介護の質を維持・向上していけるわけです。
安全な移乗をすることで、
要介護者にとっても安全な介護環境を提供することが出来て質の向上に繋がります。
移乗用リフトを使用するデメリットはあるのか?
それでは逆に移乗用リフトを使用するデメリットは存在するのか?
良い部分(メリット)をお話ししましたが、メリットがあれば必ずデメリットも存在します。
実際に使用している現役介護士からみたデメリットについて紹介します
①導入にお金がかかる
移乗用リフトを購入しようとした際にはお金が非常にかかります。
床走行式電動介助用リフトと検索すると、大体が30万円以上です。
私が働いている有料老人ホームでは、予算が福祉用具関係にしっかりと割り振られており、またノーリフト(抱えない介助)などを施設の売りとしているものですから1フロアに1台は設置してくれています。
財源が少ない施設などでは、予算的に導入ができないところもあるでしょう。
②機器を使えるまでに時間がかかる
移乗用のリフトはそこまで難しい機器ではないのですが、
それなりに研修・練習は必要です。
座位またはベッド臥床している要介護者の背中部分に吊具となるスリングシートを設置し
リフトのハンガーにスリングシートを引っ掛けます。
そしてベッドまたは車いすから目的の車いすまたはベッドへ移乗するわけです。
移乗する際にスリングシートの設置が甘かったり、
歪んでいたりすると移乗中に落下したり、
車いすに要介護者が接触して外傷を生じさせてしまうリスクもあります。
まずは正しい使い方(知識)を習得し実践できるまでのスキルが必要になるので、
少し時間がかかります。
スタッフによっては煩わしさから戸惑うスタッフもいます。
③移乗に時間がかかる
移乗に時間がかかってしまうのもデメリットの1つです。
あまり手間のかからない身体のみでの移乗介助に比べて、
移乗用リフトの移乗は機械の準備やスリングシートの設置、
機械の操作など色々な手間ひまがかかります。
本来1、2分で終わる介助が5~10分程度かかってくる可能もあるため、
人員が不足している施設や状況においては
どうしても使用を避けてしまうケースもでてきます。
総合的にみて移乗用リフトは活用するべき
メリットとデメリットについて解説をしましたが、皆さんは率直にどう感じましたでしょうか?
「いいなー私の施設でも導入してほしいなあ」
というスタッフさんもいれば
「やっぱり面倒くさいよね、体だけの介助のほうが早いわ!」
と思われる方もいるでしょう。
私はリフトを導入していない施設
リフトを導入している施設
の2パターンを経験してきましたが
やはり移乗用リフトは可能な限り導入し活用するべきと思います。
これからは介護業界でもICT化が進んでいきます、
移乗用リフトだけでなく介助用見守りロボット(AI)なども発明されており、
介護の人手不足を補うためにも活用されるはずです。
①安心安全②腰痛予防③介護の質の向上のためだけでなく、
今後の介護業界の発展のため介護士のスキルアップのためにも
是非それか科学技術を活用していくべきと思います。
ただし、機器は便利ですが機器を扱い介助を行うのは人間である介護士であることを忘れてはいけません。
身体介助という基本を備えた上で便利な機器を活用していく。
それが今後介護業界の発展に必要なことです。
さいごに
さいごになりましたが、みなさんの労働環境は如何でしょうか?
先ほども申したように、介護施設の設備環境はそれぞれかと思います。
より良い環境で働き要介護者に過ごして頂くことが良い介護に繋がっていきます。
今の職場に少しでも不満などがあれば、転職サイトに登録してみて転職を考えるのもありだと思います。
転職活動を考える際には
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少しでも要介護者と介護者が幸せになれるよにこれからも一緒に適度に頑張りましょう。